Plug-insの大世界

2004年10月6日 DAW
Plug-insとはそもそも、ホストアプリケーションの中で動くスモールアプリケーションであり、音楽のソフトだけで使用されるものだけではありません。例えば、Adobe社のPhotoShopが良い例で、いろんなPlug-insを持つ事によって、自由にモザイクをかけられるようになったり、基本的な機能に新たな機能を加える事ができます。

全く同じアイディアが音楽のPlug-insでも使われているわけです。DAWの場合、それがホストアプリケーション、つまりDAWで動くシンセサイザーやエフェクター、もしくはソフトウェアサンプラーなどであり、RTAS,VSTなどのいくつかのフォーマットがあります。

VST
PCユーザーに最も身近で、多くの人に使われているフォーマットがVSTです。VSTとはVirtual Studio Technologyの略で、Cubase、Nuendoを開発したSterinberg社が開発したものです。WindowsとOS9の環境で動きますが、OSXではVST-AU Adapterという変換ソフト、もしくはCubaseを使わなければ使用で来ません。特徴としてはリアルタイムで、とにかく種類が多い事と広く使われていることでしょう。またフリーのVSTもダウンロードできることが多いです。

AU
Audio UnitはOSXに使われるフォーマットで、OS9から移行してからはほとんどの会社が対応しているPlug-insを作り始めています。AUにもまたリアルタイムのエフェクトで、後述するRTAS以外のOSXに対応するPlug-insはAUと思ってもらえば分かりやすいと思います。

DirectX
Windowsに対応するリアルタイムのPlug-insで、Auto-tuneなどのPlug-insはVSTのものと比べ安価で手に入れることができます。詳しく説明したいのですが、ちょっとややこしいので、Windows用のPlug-insと思ってください(適当な説明で申し訳ないです)

Audio Suit
これはPro-tools専用のPlug-insで、他のplug-insとは大きな違いがあります。Audio Suitはリアルタイムではないのです。例えばEQをトラックにかける場合、そのトラック自体にEQの変化させる情報を書き加え、書き出すことになります。つまり、そのトラックのファイルはEQによって変化させられたファイルとオリジナルのトラックの二つのトラックをもつことになります。この要素はリアルタイムに音を変化させて聴きながら調節できないという欠点がありますが、同時に、ファイルに書き出すため、EQのPlug-insを使わずにEQのかかった音を聴く事により、CPUパワーの使用を減らすことができます。

RTAS
Real Time Audio Suitの略で、言葉通り、Pro-toolsでしか動かないAuido SuitのReal Timeバージョンです。他のPlug-ins同様、リアルタイムで動かす事ができます。基本的にはAudio Suitと同じ種類のPlug-insですが、リアルタイムで動くため、実際に聴きながら調節できるかわり、もちろんCPUパワーを使います。しかしながら、RTASとAudio Suitが同じパラメータを持つPlug-ins であるため、それを利用し、RTASで使われるCPUパワーを節約することができます。まず、RTASで自分の得たい音を作り、それをSaveします。今度はそのトラックからRTASを外し、変わりに、Audio Suitを開き、先ほどセーブしたパラメータをロード、そしてプロセスすれば、そのトラック自体のファイルを書換え、Plug-insを使わずにエフェクトを得る事ができるというわけです。

TDM
そもそも始めのころは、Pro-toolsのPluginsはTDMとAudio Suiteだけでした。しかし、Digi001がデザインされた時にDSPパワーを必要としないネイティブPlug-insが必要であったためにRTASが開発されたのです。
TDM Plug-insは名前が示す通り、Pro-toolsのTDMを使って動きます。つまりCPUパワーを使わなくてよいということです。

TDM&RTAS
これらはPro-toolsでのみ使用可能で、またPro-toolsはこの2つのフォーマット以外受け付けません(VSTも使えますが、別のソフトが必要です。)これらの二つは同時に使えますが、その際に注意しなければならないことがあります。使用時には、必ず使用するRTASを上部にセットし、その後にTDMを使わなければなりません。例えば、ボーカルトラックにコンプレッサー(RTAS)、EQ(TDM)、リバーブ(TDM)ディレイ(RTAS)をかけたい場合、EQを一番上にセットすると、コンプレッサーとディレイはRTASであるため使用不可となります。そのため、コンプレッサー(RTAS)、ディレイ(RTAS)、EQ(TDM)、リバーブ(TDM)の順番に上からセットする必要があります。

DXiや他のPlug-insフォーマット
あまり私自信も説明できる自信がないので、Googleでお調べください。

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